株式投資をなどをはじめてみると債券という単語を聞く機会も増えると思います。
しかし、債券という言葉は聞いたことがあるけど・・どの様な金融商品なのか良くわからないという方も多いのではないでしょうか!?
私もテレビなどで債券という言葉は以前より聞いたことがあったのですが、株をはじめて2年後ぐらいにやっと債券というものが、どの様な商品か理解することが出来ました。
この記事ではそんな金融知識ゼロの時に私が思った債券に関する疑問を中心に記事にしてみました。
この記事を読めば債券とはどの様な金融商品なのか、どの様な特徴があるのかなどを知ることが出来るので、是非読んでみてください。
債券とは
国や地方自治体、企業などが資金調達をするために発行する借用証明書のことです。
発行するところの違いで、国債・地方債・社債と呼び方がかわります。
例えば国であればオリンピック開催したいいけど資金が無い・・そうだ!
債券(借用証明書)を発行して皆からお金を集めようっといった感じで資金調達をするために発行されます。
つまり、債券を買うということは・・お金を貸す行為と捉えてもらえば大丈夫です。
また、債券には5年国債や10年国債といったように貸す期間が決められています。
そのため満期になると貸したお金は戻ってきます。
これを償還日(しょうかんび)といいます。
なお、お金を貸している間は利息が支払われます。
債券めっちゃいいじゃん!?お金も返ってくるし、利子も入る。
そうだね。なので投資の世界では一番安全資産とも言われているよ。
でも、まったくリスクが無い分けじゃなくて、債券も価格変動するから安い時に売ってしまうと損もするし、債券を発行している所が経営悪化や破産によって利息の支払いが滞ったり、元本割れのリスクもあるよ。
まあ日本や米国といった先進国が破綻するというリスクは小さいと思うけどね。
株式と債券の違い
債券についてざっくり説明したけど、なんか株式と似ているよね!?
具体的に何が違うのかと感じる方も多いと思うので、株式と債券の比べて違いを確認していきましょう。
投資リスクの違い
債券は、国・地方自治体・企業にお金を貸すという行為のため、その債券を発行する元が経営破綻などしない限り、決められた期限にしっかりと返済されます。
一方の株式は、企業に出資している行為になるため、元本保証はされていません。そのため債券と比較するとリスクが高い投資商品といえます。
投資リターンの違い
債券は、償還日を迎えれば貸したお金は返ってくるのでリスクは低いため、その分期待されるリターンも低くなります。
一方の株式は、企業の業績や市場動向で株価が急騰することも珍しくなく、値上がり時のリターンは大きいと言えます。値下がりも同様ですが。
つまり、債券は価格変動が少なく分リターンも低くなり、株式は価格変動が大きい分リターンも高くなるということですね。
価格変動の違い
債券は金利が上昇すると債券価格は下がります。
また、債券の価格が下がると株式価格が上場するといった相互関係性が見られます。
例)リーマンショック時の債券と株式の相互関係性を見てみよう!
このチャートは2008年9月に起きたリーマンショックの際の債券ETFとS&P500指数を比較したチャートになります。
青線が債券ETF(TLT)で、赤線がS&P500指数になります。
S&P500指数が下がれば債券が上がり、逆にS&P500指数が上がれば債券が下がるといった相互関係が見られます。
債券価格と金利の関係性とは
「債券と株式の違い」の株価変動の違いで、金利が上昇すると債券価格は下がると書きましたが、もう少し踏み込んで確認していきたいと思います。
- 金利が上がると債券価格は下がる
- 金利が下がると債券価格は上がる
はじめに米国の10年国債の利回りについて見てみましょう。
以下が2016年1月~2021年1月の5年間の米国利回りを示すチャートになります。
2018年10月頃が一番高く、それ以降は右肩下がりで下落していることが見て分かると思います。
出典:三井住友銀行 マーケット情報チャートより
次に債券の価格を見て行こうと思うのですが、ここでは米国債券ETFのVGLTを例に挙げて確認したいと思います。
例として挙げた理由としては米国政府の10年国債に連動するETFのため比較対象としましたが、基本的にどの債券ETFでも同じような動きをします。
なお上記の米国債と同じ2016年1月から2021年1月のVGLT株価チャートが以下になります。
出典:Yahoo Finance調べ
どのような関係性が見られるでしょうか!?
VGLTのチャートを見ると2018年10月頃が一番低く、それ以降右肩上がりで上昇していることが読み取れると思います。
米国の債券ETFを比較してみた
債券がどんなものだか少しずつ分かってきたと思うので、次に債券ETFについてどのようなものがあるのか確認し、それぞれ比較してみたいと思います。
米国債券ETFのTLT、EDV、VGLT、AGGを比較
一言に債券ETFといってもいくつもあるので長期債券(TLT、EDV、VGLT)だったり、運用資産残高が高い(AGG)ものを例にして紹介します。
TLT | EDV | VGLT | AGG | |
名称 | iShares 20+ Year Treasury Bond ETF | Vanguard Extended Duration Treasury Index Fund ETF Shares | Vanguard Long-Term Treasury ETF | iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF |
運用会社 | ブラックロック社 | バンガード社 | バンガード社 | ブラックロック社 |
設定日 | 2002年7月22日 | 2007年12月6日 | 2009年11月19日 | 2003年9月22日 |
まず、4つのETFの運用会社は資産運用規模で世界1位のブラックロックと2位のバンガードが運用するETFでどれも安心感があります。
この中ではTLTの設定日が2002年と一番古く歴史があります。
また、AGGとEDVについても設定日が2003年、2007年なのでリーマンショックを経験しているETFになります。
TLT | EDV | VGLT | AGG | |
ベンチマーク | ICE米国財務省20年以上の債券インデックス | ブルームバーグ・バークレイズ米国債STRIPS(20-30年)均等額面インデックス | ブルームバーグ・バークレイズ米国政府債浮動調整(10年超)インデックス | ブルームバーグ・バークレイズ米国総合債券インデックス |
投資対象 | 残存期間が20年を超える米国債券 | 残存期間が20~30年の米国ストリップ債 | 残存期間が10年を超える米国債 | 米国の債債市場全体(残存期間7~8年) |
銘柄数 | 37 | 82 | 60 | 8,349 |
次に「ベンチマーク」、「投資対象」、「銘柄数」を見ていきましょう!
ベンチマークのところ難しい用語で意味がさっぱりだぁ~
うんうん、呪文を唱えているみたいで意味がさっぱりだよね。
なので、その下の「投資対象」のところを見て貰うと、どんなETFか分かると思うよ。
TLT、EDV、VGLTの3つ大きな違いは、残存期間の違いだね。
続いて「銘柄数」を見るとAGGが突出しているね!!
AGGは米国全体の債券に投資するETFなので、他の3つと比べる全然違うね。
TLT | EDV | VGLT | AGG | |
経費率 | 0.15% | 0.07% | 0.05% | 0.04% |
分配利回り | 1.79% | 1.6% | 1.5% | 1.13% |
運用資産残高 | 1.8兆円 | 0.3兆円 | 0.3兆円 | 8.8兆円 |
次は気になるお金関連で「経費率」、「分配利回り」、「運用資産残高」だよ。
どれも経費率が1%未満と優秀だね!
その中でも一番安いのはAGGだね。驚異の0.04%!!
分配利回りは、TLTが一番高い1.79%だけど、「経費率」と「分配利回り」を見るとやっぱいAGGが魅力的に見えてしまう!
あと、運用資産残高はAGGが8.8兆円っとぶっちぎっていますね。
現在の債券ETFの中で一番運用資産残高があるのはAGGなんです。しかも、債券以外のETFの運用資産残高でもトップ10に入るほどの運用資産残高を誇っています。
TLT | EDV | VGLT | AGG | |
1年 | 17.92% | 23.70% | 17.68% | 7.43% |
3年 | 9.90% | 12.31% | 9.76% | 5.28% |
5年 | 7.94% | 10.44% | 7.81% | 4.38% |
10年 | 8.10% | 11.26% | 7.71% | 3.76% |
お待たせしました!
最後はやっぱり、トータルリターンを比較していきましょう!
投資する側としては短期・中期・長期という目線でリターンが気になると思うので、それぞれ運用会社のホームページより調べまとめてみました。
表より、EDVが一番リターンが高く、TLTとVGLTは似たようなリターンで、AGGは一番リターンが低いということが分かりますね。
経費率や運用資産残高だけでなく、トータルリターンも見るのは重要ですね!!
それにしてもEDVのこのリターンは本当に債券ETFって感じですよね!リターンがデカいw
下手な株式ETFを超えるのではと思ってしまいます。
こうやって比較してみると一言に債券ETFと言っても色々とあり、また違いがあるので、是非みなさんも気になるものがあれば比較してみてください。
まとめ
最後に簡単に債券について、まとめていきたいと思います。
- 債券とは国や地方自治体、企業などが資金調達をするために発行する借用証明書ことです。
- 債券は値動きが少ないため、リターンも少ないが元本保証されているので安全性と言われている。
- 特徴としては株式価格が上場すると債券の価格が下がるといった相互関係性がある。
色々と書きましたが、まず理解しておきたい点としてはここら辺ですよね。
本記事を書くにあたり私も色々と調べて勉強する点がありました・・
焦らず少しずつ金融リテラシーを上げられていけたらいいなと感じさせられましたね。
でも、この記事を書いて債券について理解が深まったと私は感じています。
この記事を読んで頂いた方にも少しでも有益な情報が提供出来ていれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとう御座いました。
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