４月、５月、６月は残業をしない方がいいのか？税金の仕組みを解説！

会社勤めの方であれば一度は話題にあがった４月、５月、６月の残業問題について解説します。

多くの人がその月に残業を多くすると税金が高くなるような事は言いますが、その理由まで説明している方は少ないのではないでしょうか！？

厳密にいうと「税金」ではなく「社会保険料」が高くなるのですが・・・

そんな偉そうなことを言っている私もつい最近まで違いや仕組みなど理解はしていませんでした。

しかし、会社の社会保険労務士さんとお話をする機会があったので、詳細にお話を聞くことが出来、今ではしっかりと理解しています！！

この記事では、一般の会社員目線で分かりやすく４月、５月、６月の残業問題について解説をしていきます。

４月、５月、６月を残業をすると、どの様な影響があるのか知りたい方は、この記事を読んで頂ければ理解することが出来ますので、最後までお付き合いください。

４月、５月、６月の残業はどの様な影響があるのか

４月～６月の給料が影響するのは、「社会保険料」です。

この３ヶ月の給料を基準に年間の社会保険料が計算され決まります。

そのため４月～６月に残業調整など出来る方は、その月は控えめに働くことで社会保険料を安く抑えることが出来ます。

社会保険とは

４月～６月の給料を基準に社会保険料の金額が計算されるのは理解出来たと思いますので、次に社会保険とは具体的にどの様なものなのかを解説していきます。

会社員が入っている社会保険は以下になります。

• 健康保険
• 厚生年金保険料
• 雇用保険
• 労災保険
• 介護保険（40歳以上の場合のみ）

強制ですので私は入らないという選択肢はありませんし、勝手に給料から引かれます。

なお、この中で特に負担額が大きいのは「健康保険」と「厚生年金保険」になります。

ざっくり言うと社会保険とは私達の生活を保証してくれるものです。

社会保険料（報酬月額）の計算方法

社会保険料の計算方法は超シンプルで、給料の金額に応じてカテゴリーされ決まっています。

このカテゴリーを標準報酬月額といいます。

そして標準報酬月額をもとに保険料額表を確認すると社会保険料（報酬月額）が分かります。

保険料額表は全国健康保険協会（協会けんぽ）ホームページに掲載されており、令和３年の東京都の場合は以下の通りになっています。

出典：全国健康保険協会 令和３年度保険料月額表より

社会保険料（月額報酬）の計算シュミレーション

それでは実際に社会保険料の計算シュミレーションをしてみましょう！

計算式：　４月の給料　＋　５月の給料　＋　６月の給料　÷　３　＝　社会保険料（報酬月額）

今回は４月が３５万円、５月が３６万円、６月が３７万円だったと仮定します。

そうすると合計で１０８万円

それを１ヵ月平均にするため、３で割ると３６万円になりますね！！

この金額を上記の保険額表の「報酬月額」列で該当する箇所をみると２５等級に該当します。

２５等級の行を右側に見ていくと給料から引かれる「健康保険」と「厚生年金保険」の金額を確認することが出来ます！！

なお、全額と折半額（せっぱんがく）がありますが・・

会社員の場合は、半分は会社が支払ってくれるので折半額の金額を確認すれば問題ありません。

また、介護保険第２号被保険者で分けられていますが、これは４０歳～６４歳までの方が該当します。

これでご自身の社会保険料を求められる事が出来ますね！！

まとめ

今回は４月、５月、６月の残業問題というテーマで、私達にとってこの月はどの様な影響があるのか書いてみました。

４月、５月、６月は１年間の社会保険料を算出する月という事が今回分かりました。

また、一言に社会保険といってもその中身は複数あり、その中でも負担が多いのが「健康保険」と「厚生年金保険」の２つでした。

そしてこの２つの金額を求めるには４月～６月の平均給料額を導き出し、全国健康保険協会が公開している保険額料表で確認すれば、簡単に計算することが出来ます。

仕事内容や周りの視線もあるので、なかなか残業を調整するのは難しいとは思いますが、知っているといないのでは大きな違いが生まれてくると考えているので、是非この内容は押さえておきましょう！！

また、保険額料表の等級には数万円の幅があるので、数円の違いで等級が上がってしまい多くの保険料を納めないといけないということもあるので、４月～６月は慎重に働きましょう。