株式投資をしている方の中には確定申告の総合課税で「配当金控除」や「外国税額控除」を利用し節税をしている方も多いのではないでしょうか?
確かに確定申告をすることで所得税の節税対策はできます。
しかし、その一方で確定申告だけだと住民税の税率が上があがってしまうということをご存知でしょうか!?
私も今年の確定申告をするまでは知りませんでしたが、知人から教えてもらいました。
ただ、知人からの情報でもうのみにせず、税務署の方や市役所に問い合わせをして確認しました。
私のように知らない方も居るのではと感じたので、本記事では確定申告だけすると住民税の税率が上がってしまう理由とその対処方法を解説していきます。
記事を読んで頂ければ、ご自身の大切なお金を守ることが出来ますので、是非お付きたいください。
確定申告の総合課税だけすると住民税があがる理由
節税のために実施した確定申告(総合課税)をするとなぜ住民税が上がってしまうのか説明します。
説明するにあたり、確定申告の総合課税を理解する必要があります。
総合課税とは、自身の稼いだ所得を合算して申告することです。
この申告をすると累進課税制度によって、以下の表のように所得額に応じて所得税率が変動します。
所得額 | 所得税率 | 住民税率 |
330万円以下 | 0% | 7.2% |
330万円~695万円以下 | 10.21% | 7.2% |
695万円~900万円以下 | 13.273% | 7.2% |
多くの投資家は特定口座で株式のやり取りをし、配当金を受領した際は税金20.315%(所得税15.315%と住民税5%)を支払っています。
しかし、累進課税制度を利用すると所得額が900万円以下の方であれば、15.315%よりも低い所得税率が適用されるので、節税になります。
ですが、表の住民税率を見て頂きたいのですが、住民税率が7.2%となっているのに気づくと思います!!
苦労して確定申告したのに、住民税が5%から7.2%になっていると!!!
住民税上がっとるやないかぁ~~~い!!
え、じゃあどうすればいいのかというと…
住民税に関しては確定不要と申告をすれば、元の税率の5%に戻すことが出来るんです!!
これは住民税の申告不要制度を利用しています。
住民税の申告不要制度とは
住民税の申告不要制度とは、確定申告した上場株式等の所得については、住民税では申告しませんと申請する制度のことです。
つまり、住民税は税率5%を適用してねっという申請です!!
なお、確定申告は税務署に申告をしましたが、住民税は市役所に申請します。
いつまでに申請しないといけないのか
確定申告書を提出した後であれば申請することができます。
申請期限としては、「市民税・県民税 税額決定・納税通知書」が届くまでに申請しなければならないこととなっているため、その年の6月上旬までに市役所に申請書類を提出する必要があります。
「市民税・県民税 税額決定・納税通知書」って何と言う方でも・・
会社で長細い折りたたまれた住民税の金額が書かれた紙を貰ったことがあると思います。
それが「市民税・県民税 税額決定・納税通知書」です。
以下の画像の様なものですね。
住民税の申告不要の申請方法
お住いの地域の市役所HPで「住民税の申告不要制度」や「上場株式等の所得に関する住民税申告不要等申出書」といった文言で検索して確認をして頂きたいのですが、基本以下の書類を作成し、市役所に提出する必要があります。
申請に必要な書類
- 市民税・県民税申告書
- 上場株式等の所得に関する住民税申告不要等申出書
- 確定申告書の控えの写し
- 上場株式等の特定口座年間取引報告書の写し
- マイナンバーに係る本人確認書類(マイナンバーカード or 通知カード)
げっ・・こんなに必要なのと思った方も居るかと思いますが、確定申告するより凄く簡単で短時間で出来ます。
まず、「市民税・県民税申告書」は市役所HPからダウンロードすことが出来ると思うので、自宅でプリントアウトで出来る方はプリントアウトし、申告者情報の自身の住所や氏名・生年月日、マイナンバー番号を書く程度で作成は完了です。
その他にも色々な項目があるのですが記入不要です。
もちろん、「市民税・県民税申告書」は市役所の受付でも貰えます。
その際は”配当所得の申告不要の申請がしたいので、市民税・県民税申告書をください”っと伝えるとその後もスムーズに手続きが出来ます。
「上場株式等の所得に関する住民税申告不要等申出書」については、同じく市役所HPからダウンロード可能です。記入例もあると思うので、確認し入力をしてください。
あとの「確定申告書の控えの写し」や「特定口座年間取引報告書の写し」は確定申告をしていれば、既にあると思うので、ここでは割愛します。
上記書類が準備出来たら市役所の窓口に行って書類を出して完了です。
まとめ
今回は確定申告をすることで上がった住民税の節税方法を解説しました。
申請方法は必要な書類を市役所で入手し、記入をして市役所に提出するといったとてもシンプル内容になります。
最初は記入例をにらめっこしながら書くので少し、時間がかかるかもしれませんが、確定申告をされた方であれば容易に出来ると思います。
また、次回やるときは片手間で出来てしまいます。
ひと手間を書けるだけで税負担を軽減出来るので、やらない理由はないと思います。
本記事の内容が1人でも多くの方に有益な情報として活用頂けたら幸いです。
セミリタイヤ・FIREの民としては、守るという大切な力だと思うので、今後も情報発信をしていきます。
最後まで読んで頂きありがとう御座いました!!
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